グルグル魔人

もうほんと、愛してる。
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1時間ごとくらいに目が覚めて、体も痛い。


カップルが降りた駅で新たに男性が二人乗ってくる

カップルの下車はすごくバタバタしていたので、寝心地の悪さも相まって目が覚める。



薄目を開けて彼らを見送りながら、何かいやな夢を見た気がして、二度寝。


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起きたらおばあちゃんはもう起きて、謎の荷物整理を始めていた


おはよう

おはようございます


狭いトイレで顔を洗って歯を磨く

戻ってくるとおばあちゃんが上のベッドに新たに寝ていた男性と喋っていた


私は出張です、でも次の駅で降りますよ

良く寝れた?

いえ、僕は降りてすぐまた寝れるので。あなた方は寝心地悪かったでしょ(笑)

ええ、本当にね!


途中から乗ってきたビジネスマンは香水だかポマードだかの匂いがすごかった。


もう一人の方の男性はもそもそ起きると何も言わずにコンパートメントから出ていった


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停車時間は各駅で本当に短い。予定表には1分ずつしか書いてない。


無口な方の男性が一瞬戻ってきたと思ったら机の上にバラバラを放り出し、どうぞ、と小さい声で言って、また出ていった。




じゃあ、僕はここで。お喋りできて楽しかったですよ、では。


さよならビジネスマン、君が誰なのか全く分からなかったよ。


****************


無口な男性は戻ってこないどころか、列車が動いている間どこにも姿が見えなかった

屋根か? 屋根に乗ってるのか、お前は? でも停車駅で煙草吸う時はいるもんなあ


おばあちゃんはあのカップルの男の方がいなくなってから突然喋らなくなった

というか、喋るのを控えだした



それ、ルーマニアのガイドブック? ちょっと読んでもいい?


どうぞどうぞ。でもルーマニアはもう全部ご存知じゃないですか?


まあそうだけど、退屈なの



おい、列車の度楽しいっていの一番に言っただろ。パラパラと目を通しながら沢山ダメだしするおばあちゃん。



このガイドブック駄目ね、ここはこんなに取り上げなくてもいいのに...ガイドって言うより基礎情報本だわ。ペンを頂戴、ここに私のおすすめの場所を書き込んでおくから――


僕ここで降ります、さよなら


さよなら



だからお前はどこに居たんだ一体、さよなら。


- | 05:06 | comments(0) | -


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夜行列車はいいですよね、ゆっくり穏やかで

そうね、急いでるとき以外はね。風景も楽しめるし、お喋りも楽しめるし。

ご旅行ですか?

友達がキエフに住んでるの、私はルーマニアに住んでるんだけど。私たちソ連時代に一緒にロシアで勉強したの。その後ルーマニアに仕事の関係で引っ越してもう23年はブカレストに住んでると思う。

そうなんですか、

あなたたちは?

僕たちはリヴィヴにある僕の実家へ。普段はキエフで教師をしています

あら、そうなの、何の教師?

コンピュータ科学です。

いま熱い業界ね

でもなかなか生計を立てるのは難しいですよ、しかし何といってもSNSが今キてると思います。僕はこれでビジネスを立ち上げようと思っていて...


二人とも予想以上によく喋る人々だった。若い彼女はあんまり喋らない、というかむしろ少し不機嫌そうに見えたくらいで、切符のチェックが終わるとさっさと寝てしまった。

たぶん列車が好きじゃないのだ、彼女は。


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国籍は? 日本です


************


オーマイガット!! 君、日本から来たの? 一人で? 旅行?


彼女寝てるのに全然トークの勢いが落ちない彼氏。


モスクワに留学してたんです。

ああ、ギチスね! あそこはいい学校だわ、私の友達も何人か通っていたけど俳優や演出家になったって言う報告は聞いていないからきっと皆別の仕事をしているのね、で、将来はどうするの? モスクワで仕事するの? それとも日本で?

日本で仕事が見つかればいいなと...

ところで日本ではどうやってサムライを育ててるの?

サムライはもう育ててないですよ(笑)

うーん、何というか、精神の話なんだ、教育の現場で愛国心について触れることはある?

愛国心については、やっぱり第二次世界大戦のことがまだまだ未解決なので、ダイレクトに教えるということはあまり無いと思います

僕は日本の教育にすごく興味がある、日本って順番とか気にしないんでしょ? みんな一緒に、同じものを、協力して、って言うイメージがすごく強いんだけど


お茶とコーヒー、どっちがいいですか?


私はお茶

僕もお茶、君は?ティーオアコーフィー?

私もお茶で


彼らは本当にもの凄くよく喋った、途中からあまり聞いていなかったのだけどたぶん若者が立ち上げようとしているビジネスについて、おばあちゃんが激烈な駄目出しをしていた。


で、将来はあなた、日本で仕事するの? それともロシアとかどこか海外で?


*************


行き先を変えたいんですけど、今からでも大丈夫ですか?

どこまで行きたいの?

プシュカティです。スチャヴァの次。

スチャヴァまでの切符は持ってるんだね、じゃあプシュカティで追加料金払って降りてくれればそれでいいよ。


*************


ねえ、僕と起業しないか?

ハ?

君は簡単に言うとセミナーをやりたいんだ。色んな種類の。君が何かしらの講義をやるんだ、演劇でもいいし、ロシア語話者に対する日本語でもいいし。で、それをSkypeとかで配信するんだよ。動画配信の他にも、Skypeを通じて君に講義内容のことを質問できるようにする...


東進ハイスクールみたいなことだろうか? 非常に成功率の低そうなビジネスだと思う


いや、でも、私はまだ学生だし、人に教えられる程何か知っている訳でもないし...

でもやってみようよ! きっと成功するよ!

うーん...

でもあなた、教えるって言うのはそんな簡単なことじゃないの。教師なら少し考えなくちゃ、私の学校の先生はとてもいい先生だったわ。一つ一つを丁寧に教えてくれて。ああいう素晴らしい講義はネットじゃ出来ないと思う

でも教育の現場も進化するんですよ。

でも人が人に伝えるっていう教鞭のルーツを捨てちゃいけないと思うわよ。Skypeは確かに便利。私の娘がいまイタリアに住んでいるんだけどね、Skypeのおかげでしょっちゅう話せるわ。あと、私の学友も今旧ソ連圏のあちこちに散らばって住んでるけど、Skypeのおかげで...


眠かった。でも私の寝台には彼が座っている


1時間


大丈夫? 眠い? 寝たいよね、どうぞどうぞ、ごめんね、気付かなくて


いや、その前に一番先に寝た彼女のことを考えよう


**************


敷き布団的なものと枕は想像のはるか上を行く堅さだった


お休み。さよなら、またどこかできっと。明日の朝、君が起きる頃には僕らはもう降車してると思うんだ...ビジネスのこと、ちょっと考えてみてよ。あそうだ、連絡先を教えて! メールアドレスとかある?

コンタクチェかフェイスブックでもいい?

コンタクチェならあるよ、メールアドレスとSkypeのIDも教えて。きっと連絡するよ。


君はもっと自分に自信をもたなきゃ駄目だ、モスクワで一年勉強するって言うのはそう簡単なことじゃない。この旅行だってそうだ。女の子一人でそんな大きい荷物持って全く知らない国の国境をまたぐなんてそう簡単なことじゃない。自信をもって。きっと、必ず連絡する。


ふとんはやっぱり固い

- | 06:20 | comments(0) | -

17日


やっぱり朝食の時間早いと思う。


先に駅でトランクを預ける。あまりの重さにウンウン言っていたら、酔っぱらいが助けてくれる。「おめぇ、最高にジェントルマンだぜ!」と仲間がはしゃいでいたが金は取られない。


黄金の門からソフィア大聖堂まで歩く。オラント、手を広げて祈る聖母。レプリカだと分かっていてもまっすぐ見るのは難しい。青い修道院もくるっと見て、お土産通りへ。アンドレイ教会は立地がとてもいい。規模も小さい。わざわざこの坂登って皆祈りにきてたのかーと思うと何だか、いいなと思う。

кофе хаусを発見し反射的に入ってしまう。


お土産の露店で伝統手芸品を売っていたおばちゃんと喋る。ギチスはいい学校よね、是非モスクワで勉強続けなさいよと言われる。私も芸術関係の勉強をしていたのよ、ロシアでね。美術だけど。モスクワでも演劇は下火になってきてるの? ウクライナの演劇はあんまり芳しくないと思う、集客数は減っているし、面白いと思える芝居にも最近巡り会ってないもの。気をつけて日本まで帰ってね。お疲れさま。

未完成だと言う手作りのしおりをくれる。

アンドレイ坂を結局最後まで歩く。


夜行のる前にマスターにウクライナウォッカを買うんでした。あと食料。兄者の所にあったウクライナウォッカは現地価格900円以下でした。

目的地変更しようと思ったんだけど、カッサ行ったら出来ないと一言で返されたけど、まあいいやと思って素直に引き下がる。

列車に乗る前に一回ネットが使える環境に行く必要があったので、キエフ駅の目の前のカフェに入る。カフェの前にいた謎のおばあちゃんがやたらとでかいキャラメルをくれた。


列車が発車するホームでは沢山の人がお別れをしていた。

私は誰にも見送られないし、誰にも迎えられる訳でもないんだけど

キエフ、2日弱しかいなかったのにいい所だなとちゃっかり思っていたので我ながら恐ろしい。

コンパートメントには一番に入った。煙草吸ったり、靴を履き替えていたら他の人々も到着。

活発イケイケな感じのおばあちゃん、若い真面目そうなカップル。列車の中はもう裸足で、寝間着でうろうろしている人たちで溢れ返る。

- | 06:11 | comments(0) | -

16日


ホテル指定の朝食の時間ってなんでどこでも早いんだろうか。

南東になんか教会があるらしいので、いくことにする。途中にでっかい本屋があるらしいので、それも見ることにする。その前に明日キエフを出るための切符を買う。


適当に行ったカッサの番号は89で、キエフ駅ってそんなに窓口必要なのか。実質3分の一くらいしか機能してないのだけれど。ルーマニアに入る列車の切符をくださいというと、それはここのカッサじゃないと言われ、窓口を閉められる。

100個近くカッサがあるのに国境をまたぐ列車のチケットを扱っている窓口はたったの2つ。国際色豊かな人々が並んでおり、目の前にいた二人組のレゲエお兄ちゃんたちに「コリア?」といわれる、ノー。

チェルニウツィまで近いと思っていたら案外遠いし値段も高い

ていうかチェルニウツィのからのバスについて聞いたことある人が全くいなくて何か不安になってきたのでルーマニアまで夜行で行くことに。600グリヴナ。

かっこいい切符を手に入れてわくわくしながらキオスクでコーラを買う。

9グリヴナ。


私、地下墓地を見るんだわ、知らない聖地を見るんだわ、とロマンチックなことを考えていたら、目の前にいた大柄なおばあちゃんが、エスカレータの速度に耐えられず、孫を抱えて後ろに転がってきた。ひっくり返った亀の状態でズルズル上昇していた。

おもしろい

起こすの手伝ったのになぜ不快な顔をされたのがいまいち納得がいかないが、とにかくもう本当にロマンチックなことは考えないことにする。


散歩がてら駅からふらふらする。コーラもあるし。

地下の本屋は地下にあるだけで特に面白いものはなかった。便利そうだけど。

教会の向かいにある美術館にも心引かれて入ろうと思ったんだけど、やってる展示が西洋絵画の何かで、あまり興味が無かったのでやめた。

期限が切れた私の学生証は学生証はウクライナでも有効でしたなぜっ。演劇音楽歴史博物館にすごくいきたかったのに火曜日は全ミュージアムが閉館の日だそうで、一気に色んなことのやる気をなくし、ただふわっと座ってコーラを飲む。大鐘楼はまだ改装中らしい。

大聖堂用のスカーフを持ってくるのを忘れたので購入。

色んな建物にフラフラ入ってみたのだけど、地下墓地。軽くパニックになりました。閉所恐怖症なんです、軽度だけど。短い方に入ってよかった。総本山級のアレというだけあって、観光客もさることながら祈りにきたキエフの人たちも相当沢山いた。自分で来ておいて言うのも何だけど、祈りの場に観光に行くってどうなんだろう、祈る場所は文化が形成されていく中でも大体の場合においてきっと早い段階で創設されるから、確かに「歴史的価値」はあるのだけど。でもそれでお金儲けてるからいいのかな。そのお金がその土地を支えてる所もあるからいいのかな。


地下墓地や聖堂そのものよりも、そこに安置されている棺の一つ一つに十字を切り、口づけをしていた信者たちの方が印象的だった、

なんか、わたしはおそらくそういう所を見にいくのに適した人間じゃないのかもしれないとか思ってしまい、それも相まって地上に早く出たかったりした。閉所恐怖症だし。



何かこういう穏やかな庭園みたいな場所を誰かと散歩したことがあるな。

曖昧だけど穏やかな記憶があってしかし結局曖昧でしたので、次の目的地に向かう。


チェルノブイリ博物館、場所が分かりにくい。辿り着くまでに同じところをたぶん3周くらいしたんだけどわたしバカなのかな。入ってすぐにフクシマ関連の展示。キエフのあなたの兄弟、栗の木より、日本の桜へ、という表題の詩があった。3.11から時間が経っても、まだ更新し続けてくれているようだった。

土地を捨てなければならなかった人たちがいたというのは、やはり、なんというか、悲しい。思うように生きられなかった人たちがいたというのは、とても悲しい。


さっき突然思いだして今日芝居を観にいくことにした、シーズンオフだと思っていたのに一つだけやってる劇場があった。カフェで時間を潰す。おしゃれなコーヒーはやっぱり高かった。ちくしょう。


チケットを買う、もっといい席に変えてくれと言うと空席はいっぱいあるから自分で勝手に移動しろと言われる。確かに空席だらけ。

ドン・ジョヴァンニをモチーフにした「貞淑な女ったらしの告白」という芝居。なんか劇団四季の子ども向けのストレートプレイみたいで全然面白くなかった。

だけどスタンディングオベーション。



夕飯を食べる場所を探しがてらまた歩く。

ビールレストランみたいな所に入る。

テラスがいいと言ったらテラスはもう閉めるから中に入ってくれと言われる。

ゆっくり食事してビール飲んで帰宅。今日は迷わなかった。

ホテルのシャンプー使うと髪がガヒガヒになる。

- | 08:43 | comments(0) | -

15


するっとお別れをして

さくっと出国審査を通る

荷物がこんなに重くなると思ってなかった

来た時も出る時も雨なんて本当に可愛げのない街


飛行機に乗っている間、何をしていたんだか記憶が無い程すぐについた

離陸直前にターミナルの上で薄暗く光っていたМоскваのネオンをみて

軽くセンチメンタルな気持ちになりかけたけど、やっぱり平気だった

着陸直前に低い高度からキエフの郊外を望んだら

雨の所為で土壌がダルダルになった湿地と、暗くてよくわからないけど川と

中途半端に昇った半月と綺麗なピンクの夕焼けが全部一緒に見えて

ロマンチックじゃないかと思っていたら着陸の衝撃で額を強かに窓ガラスに打ち付けた。もうロマンチックなこととか考えないことにする。


キエフの空港は思っていたよりも遥かに近代的な作りで

がしかし、夜の便だったせいか、人が全くおらず、まだちゃんとオープンしてないのかと。

市街まで出るバスのおっさんに荷物を預けて、煙草を買う。

チェスターフィールド13グリヴナ。トイレにも行く。

乗車時間ギリギリになって駆け込む「トイレいけたか?」市内まで40ルーヴル。


キエフ駅に着いた時にはもう12時。その辺のおばちゃんにメトロの位置を聞く

エスカレーターはもう止まってるから、階段で連絡通路まであがって、中央ホームのほう、でももうメトロは止まってるかも...とにかく走りなさい! 走るのよ!!

あれだ、ラン、フォレスト! ラン!! っていう名シーンがあったな

とか思いながら、メトロの入り口に辿り着く。走らない。荷物重いもの。普通に動いてるメトロ。


鉄道のキエフ駅から二駅、もうとにかく荷物重い

天性の方向音痴がここで火を吹き、ホテルと正反対の出口から地上に出る。

12時過ぎてしまったし、何か変なラッパーみたいなお兄ちゃんが沢山おり

もう仕様が無いので通りすがりのおっさんにホテルの場所を聞く。

「勿論知ってるよ」と言ってトランクをゴロゴロ引っ張りだすおっさん。

これお金とられるパターンだ

と邪推していたら、背後にいたラッパー軍団が「オハヨウゴザイマス!」「アリガト!」と声をかけてくる

のに対して、おっさんが「うるせえ!」(みたいなことをたぶん言った)

不快な思いをさせて申し訳ない。同じ国民として恥ずかしいよ。でも、いい国なんだ、ウクライナは、きっと気に入るよ。

無器用に喋りながら煙草に火をつけたおっさんは、なんだか高そうな香水のにおいがした。邪推してごめんおっさん。でも金は払わん。


おっさんのおかげでホテルに辿り着けた、

ありがとう、と言ったら、これまた無器用に笑って親指をぐっと立て、サクサク帰っていった。


14階の部屋からの眺めは前に泊まった所からの眺めに似てるけど絶景かな絶景かなと思いながら、友達と久々にSkypeで喋り、昏睡。

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